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大友の姫巫女

チラ裏一発企画 NARUTOと姫巫女
                             (大友の姫巫女とNARUTOクロス) 

 注意 これは、あくまでチラシの裏です。
     大友の姫巫女な戦国時代にナルト世界が転移してしまったというお話で、大友の姫巫女本編にはまったく繋がりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


  考えてみて欲しい。
  私というイレギュラーの存在が許されているこの世界で、その他のイレギュラーが許されないと思うかい?

 九州の地図において、少し土地が広がったとしても気づくのはこれから四百年は経たないといけないのだから。

 

 

 


  豊後国 別府 杉乃井御殿 

「駄目です。入れません」

「どうなっているんだ?
  ここは?」

 伊賀より雇われた忍達は杉乃井御殿の門前町を目の前にして苦々しく吐き捨てる。
  杉乃井御殿は現在忍にとって難攻不落の要塞として燦然とその名を轟かせている。
  「入ったものは出てこないという」意味ではなく、「害ある者が杉乃井に近づけない」という意味で。
  珠が使う固有結界『天岩戸』のせいなのだが、母の比売御前もこの結界に力を貸した為に城丸ごと結界が覆われているのだった。
  この結界によって、害あるものは近づく以前に排除される。
  具体的には、害を持ったとたん、結界の作用が潜在下の意識に働き始め、入る前から杉乃井に近づけられなくなり、それを意思で振り切ったら今度は頭痛や腹痛が発生し、杉乃井から離れると収まる始末。
  また、害意を持たずに中に入った場合、今度は害意そのものを意識下から押さえ込まれるので、楽しんで杉乃井を出て「あれ?」となる。

 ふと御殿とは反対側の闇の方を一瞥してから伊賀忍を率いている者が口を開く。

「まぁ、いい。
  大友家の動きは基本的に府内を抑えていれば分かるし、松永殿も暗殺など求めてはいない。
  引き上げるぞ」

「はっ」

 こうして、伊賀忍が杉乃井から引き上げるのを一部始終見ていた者達がいた。

「おーい。
  出て来ていいぞ」

 気の抜けた男の声と共に、子供が三人闇から姿を現す。
  率いる男ははたけカカシ、そして残りの子供はうずまきナルト、うちはサスケ、春野サクラだったりする。

「あいつら、俺達が潜んでいたのに気づかないって本当に忍者か?」

 うちはサスケが伊賀者が去っていった方を見て吐き捨てるが、その言葉尻をはたけカカシが捕らえて言い捨てる。

「気づいていたんじゃないか?
  俺はともかくお前ら気配残っていたし」  

「なっ」

 喧嘩腰のサスケが自重したのは、サクラが慌てて話を変えたからだった。

「どっ、どうして伊賀忍は私達を見逃したんですか?」

「そりゃ、争っても益が無いからだろう。
  忍者ってのは、何よりも情報を集める事が任務だ。
  『こっち』の忍者はそのあたりに特化しているのかもしれんな。
  難攻不落の杉乃井御殿。
  こいつを落せるのであれば、誰でもいいんだろうな」

 勢い良く手を上げて質問するのはうずまきナルト。 

「しつもーん。
  俺達が杉乃井御殿を落して、それを秘密にしたらどうするんだってばよ?」

 その質問にカカシは片目しかない目を白くして罵倒する。

「アホ。
  忍びにとって情報ってのは誰かに売る為にあるんだろうが。
  俺が伊賀忍ならその情報を買うだけの話だ」

 もちろん、言い値で買う様な馬鹿な事をするはずもなく、肉体言語を使ったりするかもしれないが。
  本来の諜報の世界というのはこのようにもの凄く地味だったりする。
  特に尼子経久や毛利元就、宇喜多直家や大友義鎮等謀将が群れるこの西国において、暗殺などの直接妨害工作はさしたる意味をもたらさない。
  むしろ、情報操作による間接妨害工作の方がはるかに効果が高かったりする。
  まぁ、それでもヒットマンとかチートじじいとか色狂いパパンとか、愉快な連中が結構気楽に暗殺や粛清をやっているのは気にしない方向で。
  まったく説得力なしとか言ったらいけない。


「じゃあ、任務を確認するぞ。
  今回の任務はこの杉乃井御殿の調査だ。
  依頼主は木の葉上層部。
  大大名大友家の最後かつ最強の闇部だ。
  心してかかれ」

「「「はい」」」

 三人の元気な声にカカシは苦笑する。

(しかし、世界が変わっても忍者は忍者としてしか生きられないってのも悲しいもんだ)
 
  そう、己と木の葉の忍を襲った一連の騒動を自嘲しながら。

 

 ある日、起きたら世界が変わっていた。
  そうとしか木の葉の住民には言えない激変の一日はこうして始まった。
  木の葉の里が何処か別の場所に移っているという仰天の事態に、木の葉首脳部は三代目火影の元結束して、最大級の警戒の元情報収集に走る。
  その結果分かったのは、この場所は肥後と豊後と呼ばれる国の境目で、この地を治めているのは大友家と呼ばれる大名である事。
  その大友家はこの豊後や肥後を含める九州という島の過半を支配する大大名であり、今、九州を含める日本というこの国では各地で戦が続く戦国の世という事だった。
  とりあえずの状況が分かった上で、今度は大友家についての調査を始める。
  何しろ、木の葉の里丸ごとの移転である。
  忍びの里ゆえ数ヶ月の篭城は準備しているが、そこから先は多くの物資や食料を調達しなければならない。
  仕える主か、もしくは利用するだけの存在かを見極める必要があったのだった。

 で、忍び達は大友領内に潜伏して色々と話を聞きだすのだが、明らかに他の大名家と違ってこの大友家は異質だった。
  たとえば、この十年大友領において不作は存在しなかった。
  数年おきに飢饉に見舞われた戦国の世にあって、これは異常以外の何者でもない。
  次に、海を越えた毛利家や一条家と違い、商業の発展がおかしいぐらいに進んでいるし、唐や南蛮と言った異国との交流も盛んである。
  そして木の葉首脳部を愕然とさせたのが大友家の動員兵力であり、最大で六万を動員でき、鉄砲を二千丁、大砲を数十門用意している事実は火影以下木の葉首脳部を真っ青にさせた。
  戦になれば勝てない事も無いが、何よりも数が違いすぎる。
  一つの例で木の葉の下忍の数をあげてみる。
  アカデミー卒業者が毎年約三十人(実数二十七人だけど計算しやすいので)。
  これが最低技能保持の毎年入る忍者戦力の最大数になる。
  と、すれば、彼らが無事欠ける事無く、三十年仕事をして引退という形にしてもその最大忍者数は九百人でしかない。
  そして、実際の任務で否応無く忍者は死んでゆく。
  まぁ、影分身などで戦力そのものは優越するかもしれないが、木の葉の里の領地を維持し続けるには、忍者は圧倒的に足りない。

 そんな大友家が重視していたのが情報だった。
  かの家は直属のくノ一勢力「姫巫女衆」を配下に持ち、その勢力は西国でも千人を越える最大規模を誇っているという。
  実戦力は木の葉と比べるべくもないが、与える影響力はこの地に移ったばかりの木の葉と比べるまでも無い。
  その姫巫女衆の本拠がこの杉乃井御殿である。
  率いるは大友家当主、大友義鎮の長女珠姫。
  彼女自身、豊前・筑前に十万石という大領を持ち、大友家最高意思決定機関である加判衆評定に右筆として参加する、次期後継者最有力候補である。

「で、どうだ?」

 数刻後、にこやかな顔で『いちゃいちゃパラダイス』を読み終わったカカシの目の前には、杉乃井進入を試みて見事に返り討ちに合った三人の屍(比喩表現)が。

「だめだってばよ。
  影分身で複数から忍び込もうとしても、全て途中で気分が悪くなったり、お腹が痛くなったりして館にすらたどり着けなかったってばよ」

 ナルトは影分身を戻した結果、見事なまでに頭痛腹痛その他もろもろのダメージを負って痙攣しているが命に別状はないらしい。
  とはいえ、口調とは裏腹に手足を痙攣させて死にかけのゴキブリのようになっているが。

「杉乃井へ土遁の術を使って、地下から攻めたが駄目だった。
  次に、裏山の水源から水遁の術を使ったが同じ」

 サスケは頭痛よりその結果として見事なまでにずぶ濡れと、失敗したという屈辱感に体を震わせていた。
  何よりも、彼なりの最善手が通じなかったという屈辱は、高い目標があるがまだ下忍を始めたばかりのサスケには耐え難いものだった。

「私は、杉乃井の周囲に術が張られていると思って、その術の要になるものを捜索したのですが、それらしいものは見つかりませんでした」

 一番まともな情報を持ってきたのはサクラだったりする。
  術が張られているなら、その要があるだろうと周囲の捜索をしたのである。
  もっとも、見つからないという成果は得たが、彼女もついに杉乃井への進入路を見つけられなかったのだった。

「ふむ。
  前の連中と同じ結果しか得てないな」

 冷徹なカカシの一言に三人は愕然とする。

「って、試していたんですか!?」

 サクラの一言にさも当然のようにカカシが言いきる。

「当たり前だろうが。
  大友家の最深部だぞ。
  暗部を含めて数回試みたがその悉くが失敗した任務だ。
  幸いかな、人死にが出てない事もあってランクが落ちているがな」

 そして、三人に見せびらかす、杉乃井御殿の見取り図。

「どうやって、入手したんだってばよ!」

「客として入った。
  で、客として出てきた。
  見取り図ぐらいは取らせてくれるらしいな。
  この御殿の主は」

 なお、それを成したのはカカシでは無く、前までの任務で失敗し続けた忍達なのだが。
  そんな事をおくびにも出さず、地図の虫食いみたいに空白になっている部分をカカシは指差す。

「良く見てみろ。
  客が出入りできる所は見せても、奥の部分なんて出入りできずにこの様だ」

「じゃあ、どうするってばよ!
  このままでは、任務失敗ってばよ」

 ナルトが起き上がろうとして、痙攣でまたぶっ倒れる。
  筋肉痛も貰っているらしい。

「何、御殿に入れないなら、入れる奴に聞けばいいのさ」

「誰にです?」

 サクラの怪訝そうな顔など気にする事無く、カカシは言い切ったのだった。

「そりゃ、御殿の主にさ」

 


  数日後 豊後 高崎山海岸線近辺

「珠姫は一週間の内三・四日は、右筆として府内の大友家本城に馬車で出かける。
  襲うのはこの場所。
  サスケ。護衛は調べてきたか?」

 カカシの問いかけに当然のように即答で答えるサスケ。

「姫巫女衆の乗る馬が数騎、更に府内城から護衛が十数騎出向いている。
  むしろ、問題はこっちだ。
  珠姫の近くには必ず腕の立つ護衛が居る。
  甲賀くノ一の舞と、その弟子の菜子と里夢が交代で見張っているし、姫の近くには豊後太夫・瑠璃御前・八重姫・九重姫という使い手が必ず一人交代でついている」

「サスケ。
  何で姫が使い手なんだってばよ?」

 ナルトの質問に、女の城という事で従業員募集という設定で変装して杉乃井遊郭にもぐりこんだサクラが答える。

「瑠璃御前、八重姫・九重姫というのは、四国の小大名宇都宮家の姫君で、大友への人質として大友家に来たらしいわ。
  その過程で珠姫の信任を得て、側近になったと御殿で働いている遊女達から聞いたもの。
  三人とも薙刀の使い手としては達人の域に達しており、瑠璃御前は吹き矢、二人の姫は八双手裏剣の名手だそうよ」

 なお、彼女は風呂場でのぽよよんおっぱいパラダイス(あえて誰を見たのかは伏せておく)に血涙を流したのは秘密にしている。

「豊後太夫は珠姫の側近中の側近で、杉乃井御殿代。
  つまり、あの城の実務を全て取り仕切っているわ。
  彼女も薙刀の名手よ。
  そして、姫に付き従うのがもう一人。
  珠姫の愛人、毛利元鎮。
  大友家に敵対する大大名毛利家の四男で、大友家には人質として来ているとか。
  彼女、彼の子供を孕んでいるそうよ」 

 なお、サクラの内なる声は、

(ケッ!
  十五にしてもう、あんな乳で彼氏持ちでママさんだってよ!!)

 と、大いにやさぐれていたのだが。

「毛利元鎮については問題が無い。
  彼は今日、姫直属兵の御社衆の訓練で杉乃井から離れているはずだ。
  サクラ、今日姫についているやつは分かるか?」

 サスケの質問にサクラは力なく首を振った。

「駄目。
  それについては考えるだけで術が発動するみたい。
  分からなかったわ」

 三人(いや、実質二人だったが)の報告にカカシは満足そうに頷く。

「お前達にしては上出来だ。
  では、作戦を説明するぞ。
  ここは高崎山というらしいが、山頂に大友の出城がある。
  が、海岸線の街道までは見張りはいない。
  で、ちょうど別府からも府内からも等距離の位置にある。
  ここで襲撃をすれば、府内に逃げるか別府に戻るかどちらにせよ二刻はかかる。
  ナルト。
  お前は影分身の術で見張りを混乱させろ」

「倒さなくていいのかってばよ?」

 軽口を叩くナルトにカカシが軽く小突く。

「アホ。
  倒したら相手が本気になるだろうが。
  今回の任務は人死を出さない事が最優先だ。
  敵か味方か分からない大勢力に、喧嘩を売るほど馬鹿な事は無いからな」

 そのまま、カカシはサスケとサクラの方を振り向く。

「サスケはナルトが護衛を混乱させている間に、珠姫付きの使い手を相手にしろ。
  お前にも言っておくが殺すなよ。
  調査で彼らに忍と互角に戦う能力は無さそうだが、数は脅威だ。
  大大名大友家を敵に回すと、六万の兵が木の葉の里を攻めると心しておけ」

 その一言で、三人とも里を思って真剣な顔つきになる。

「最後はサクラ。
  お前は、ナルト、サスケが護衛と使い手を混乱させている間に珠姫を拉致して入れ替われ。
  幻術を途切れさせるなよ。
  拉致した珠姫は俺が受け取って、幻術で情報を引き出す。
  これが第一段階だ」

 カカシの説明にサクラが申し訳無さそうに、質問をする。

「あのぉ……
  彼女、妊娠してて、胸も……(畜生。あの年であんな胸しやがって神様は不公平だ!!)」

「何か詰めればいいだろうが」

 呆れたカカシだが、今までで一番真剣な顔でサクラに尋ねる。

「でかいのか?」

「はい」

 何故か天を見つめるカカシに三人はいつもの事なのでほおっておくことにした。

「サクラちゃん。
  これを詰めればいいってばよ」

 ナルトがサクラに差し出したのは、府内で売られていたみかん二つ。

(畜生。いつか殺してやる……)

 みかんを受け取ったサクラだが、心の声が聞こえないナルトは良い事をしたというとてもいい笑みを浮かべていたりする。

「話を元に戻すぞ。
  襲撃があったら、府内か別府のおそらくどちらかに逃げるはずだ。
  で、どちらかに入る前にもう一度襲撃する。
  ナルトとサスケは最初の襲撃と同じ。
  ただし、サスケは府内か別府から来るであろう増援の足止めを頼むから、ナルトはあまり期待しないように」

「わかっているってばよ!
  俺一人で全員やっつけてやるってばよ!」

「殺すなと言っただろうが。馬鹿」

 仲良く言い争う二人もいつもの事なのでカカシは無視する事にした。

「サクラ、お前はタイミングを見て、中から仕掛けろ。
  俺が珠姫を馬車に戻したら撤退。
  何か質問は?」

 三人とも無言で頷くのをカカシは満足そうに眺める。
  そして彼の目には、府内に向けて進む馬車と囲む騎馬達が見えていた。

「始めるぞ。
  しくじるなよ」

 

 ナルトが投げた手裏剣が先頭の馬の前をかすめ、馬が暴れて乗っていた侍を振り落とす。
  それが合図となって、影分身で増えたナルトが一気に突貫してゆく。

「曲者だ!
  出会え!!」

 笛が吹かれ、巫女の一人が弓を構えて天に向ける。

「鏑矢だ!
  撃たせるなっ!!」

 カカシの指示に、ナルトが巫女の弓の弦を切ろうと、手裏剣を投げようとしたその瞬間、その影分身が風船が割れるかのように弾けて消える。

「ちっ!
  瑠璃御前かっ!!」

 御者台に仁王立ちで薙刀と吹き矢を持って瑠璃御前が立ちはだかり、サスケが彼女に襲い掛かる。

「風魔手裏剣!
  影風車!!!」

 巨大手裏剣が瑠璃御前がいる馬車に襲いかかる。
  彼女が立っている御簾のすぐ後ろには珠姫がいる為、「避ける」という選択肢など、はなっから棄てていた。

「甘いわっ!」

 その一撃を止めたのは馬車内に用意していた木盾。
  投げつける事で、巨大風魔手裏剣を突き刺して落すが、その死角をついて二枚目の手裏剣が瑠璃御前を襲う。

「姫の御許に行かせるかっ!!!」

 珠が買い与えた景光銘薙刀を横に構え、飛んできた巨大風魔手裏剣を掬い上げてその軌道を馬車上に跳ね上げる。
  更に彼女の針でナルトの影分身の一人が消え、別の一人が巫女の弓の絃を切ったが、鏑矢は天高く甲高い音を立てていた。
  
「高崎山に狼煙があがったってばよ!!」

 乱戦の中、ナルトが高崎山から登る煙に悲鳴をあげる。

「さすが大友家。
  対応が速いっ!
  構わん!続行するぞ!!」

 当身で侍を馬から倒しながらカカシが毒つき、馬車の前で瑠璃御前と争うサスケの後ろに飛んだ巨大風魔手裏剣が爆音を立てて化けていたサクラが姿を現す。

「しまった!」

 瑠璃御前はサスケに動きを封じられてサクラを止められない。
  サクラは馬車前部の御簾に手をかけようとして……

「きゃっ!」

 サクラが眩暈と共に馬車から転げ落ちる。

「サクラちゃん!
  このぉ!」

 それを見た、影分身の一人がサクラを抱きかかえ、別の一人がやはり馬車に近寄って、

「うわっ!」

 同じ様に苦悶の表情と共に煙と消える。

(ちっ!
  杉乃井と同じ術かっ!!)

 策の失敗を悟り、三人に撤退の合図をしようとしたカカシの耳に飛び込んできたのは、

「ああああああああああああああっっっ!!!
  ナルトにサクラだぁぁぁぁぁぁぁっ!!
  じゃあ、サスケもいるの?
  いたぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!
  カカシもいるしっっっっっ!!!!」

 全員の名前を暴露しながら御簾から飛び出てきた珠姫ご本人だったりする。

「ひ、姫様!?
  この忍、ご存知なのですか?」

 見事なまでに時が止まった中、珠姫はカカシに向かって決定的な一言を言ってのける。

「あんたらが組んでるという事は試験前か。
  火影のじいちゃん元気?」

 カカシはこの一言で、全てを悟った。
  火影に中忍試験の事を珠姫は知っている。
  更にある種有名とはいえ、下忍になったばかりのナルトやサスケ、ましてやサクラの名前まで抑えているとは。
  彼女はこちらの手を全て読んだ上で、こちらが手を出す決定的瞬間まで待っていたと。
  おそらく、転移後の木の葉の探りの段階でつかまれていたのだろうが、暗部は何やってやがると罵りたくなるカカシだった。
  カカシは武器を捨てて、臣下の礼を取る。

「我らが非礼お許しください。
  我ら木の葉の……」


  その後、政治的に絶対的に不利な情況にも関わらず、珠姫はその寛大さで木の葉を専属の忍として雇い、金に物資の両方の支援をする契約を取り行う。
  なお、その取り決めの話し合いは半刻もかからず、彼女は木の葉の里へ消える。

「おっちゃーん!
  とんこつにんにくラーメン二つ!
  麺やわ、葱山でおねがい!!
  あと、餃子二つとチャーハン二つね!
  って、何じろじろ見ているのよ?四郎?」

「いえ、なんと言うか……
  ずいぶん慣れているなぁと」

 四郎の呆然とする視線の先には、珠の注文でラーメンが湯気を立てていたりする。
  双方の契約の取り決めをした珠姫はナルトの案内でここ一楽へ。
  慌てて追っかけてきた四郎や瑠璃御前、火影やその暗部など気にする事無く、実に幸せそうにラーメンをすすっていたという。

 なお、このラーメンは後に博多の遊郭の名物ともなるのだが、それは先の話。

 

 

あとがきという名のチラシの裏

 あ、ありのままに(r

 ニコニコ動画で「Japanese Ninja No1」をエンドレスにかけていたら、こんな話ができていた。
  何が起こったのか(r

 元々、このアルカディアでの投稿は二次創作SS、ナルト・なのは・ネギまのどれかを考えていました。
  その全てで無く、「大友の姫巫女」を書くことになったのは、大傑作「腕白関白」のおかげでして。
 
「Japanese Ninja No1」を聞いていたら、文神様が光臨して「ナルト世界そのものが戦国日本や幕末日本に転移したネタ書かね?」と仰ったのでこうして書いてみたと。
  流石に、「大友の姫巫女」は話がかなり進んでいるので、このままクロスさせる気はありませんが、けっこう面白いと思うのですよ。
  中忍試験前の設定で、木の葉だけでなく他の里も全国に散らばらせて、伊賀や甲賀もバジリスクあたりにチートさせたり、幕末剣客もるろ剣チートさせたりとかでうまくバランスが取れるかなと。
  誰か書かないかなと期待する前に、言いだしっぺがとりあえず話を作ってみたという次第です。


  という訳で、誰か書きませんか?
  読みにいきますから。



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